俺の好きな人は、俺の兄貴が好き。



「ASAHIくんのこと好きだからって、そんなことを碧翔に頼むのは失礼じゃないの?
碧翔にも、ASAHIくんにもね。
本当に好きならイベント行って、直接もらうのが筋じゃないの?
碧翔はASAHIくんのマネジャーじゃないんだよ」


そういった涼すけはなんかかっこよくて
やっぱ涼すけはこういうやつだよな、と再認識した。
こういうところが好きなんだよな、俺って。

なんて、のんきに思ってたら

「あんたもねぇ、私たちにはいつも強気で生意気なんだから
こんなのいちいち頼まれてんじゃキリないんだし、ばっさり断りなよね!」

俺にもガツンと言ってきた。


「…生意気ってなんなんだよ」

「え、本当のことでしょ?」

「…ったくよー。でもサンキュ」


俺はそう言って、俺に頼んできたやつの前から歩き出した。
そんな俺の隣に涼すけも遅れずついてきた。


「碧翔って変なとこビビりだよね」

「は?うっせ!」

「どうでもいい人には適当でいいんだよ」


そういってやっと教室に到着した。

「碧翔おっそー」

「涼がついてった割には遅くね?」

「碧翔だけならまだしも」

「…お前ら、それどういう意味だ!」


教室には、相変わらずいつも通りな俺の連れたち。
お調子者のの男子に、しっかりものの女子な俺らグループ。

やっぱこいつら最高だな―…


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