俺の好きな人は、俺の兄貴が好き。



翌日、俺は家でごろごろしていた。

日曜日の今日、文化祭翌日で特に予定もなく、出かけることもせずに昼頃まで寝ていた。


「碧翔起きてるー?」

「寝てるー」


そんな俺の部屋に母さんが来た。


「起きてるじゃない。
今日ちゃんと彼女連れてきてよー?
それでご飯も7人分用意してるんだから!」

「はー?別に今日会う約束してないんだけど」

「今から予定聞いて会えばいいじゃん」

「えー」

「いいじゃない。
こういう機会に1回家に来て、家族全員に会っちゃったほうが、今後も家に呼びやすいでしょう?
いつまでも会わないなんてしてると、逆に家に来ずらくなるでしょ?
最初って肝心なんだから」


…なるほどなー
こういう機会に全員会っちゃったほうが、今度も家に来やすい、か。


「…わかったよ、一応聞いてみるわ」

「ん、まぁ無理なら無理で仕方ないしね」


母さんはそう言って俺の部屋から出て行った。


…涼すけ、今日暇かなー


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