俺の好きな人は、俺の兄貴が好き。
昼飯食った後は時間も少しあったし、涼すけの服を少し買って
そのあと涼すけは兄貴への差し入れとしてまた靴下を買って
俺の服はまぁ兄貴のイベントで買えばいいし、ってことで
また兄貴の入待ちのため、少し店の前で待っていた。
まぁ今回もサクサク進んですぐに順番が来るだろうし。
「はぁー…でもなんか碧翔んち家に行くの緊張するなー…」
「そんな?」
「まぁ普通に彼氏の家族に会うってのは緊張するものだし
それにやっぱ…ねぇ?豪華な家族なんで…」
ゴウカナカゾク。
いや、なんじゃそりゃ。
俺にとっては全然普通…ではないかもしれないけど
でも普通だよ、わりと。
「…別に嫌ならいいけど」
「い、嫌なわけじゃないよ!
むしろ読んでもらえるのは光栄なことだよ!
光栄なんだけど…緊張する…」
「…別に緊張なんてすることないって。
どうせ大歓迎モードだし
どんな家族が待ってようが
お前は俺の彼女なんだから、堂々と彼女してりゃいいんだよ」
俺がそういうと、涼すけは少し黙ったけど、
「はは、なにそれ似合わない」
そう笑った。
「そうそう、笑っとけ笑っとけ」
「…そか、彼女してればいいのか」
「そうそう。
黙って俺を好きになっときゃいいんだよ」
「碧翔…
…恥ずかしくない?」
「…るせぇ!ハズイに決まってんだろ!
俺どんなキャラしてんだよ!」
「あはは、本当だよ」