俺の好きな人は、俺の兄貴が好き。



そんな話をしつつ
いいムードにならないかなーなんて淡い期待をしていた俺だったけど


「なー、荒木って日本史得意―?」


めっちゃ空気読めない俺の兄が俺の部屋にやってきた。


「飛鳥…なんで今なんだよ」

「だってもう少しでテストだし。
俺日本史できないし、碧翔もできないし」

「・・・まあそうだけど」

「はは、いいよ
碧翔もやろうよ、日本史」

「…わかったよ」


おいおいおいおい。
彼女が彼氏の家に遊びに来るとこんな感じなのか!?
普通兄も交じって勉強するか!?

なんなんだこの家!!


ってか、今日初めて喋った相手に勉強聞くなよな…







で、結局30分くらいたっても勉強終わらず、18時。
そろそろきっとご飯呼ばれるな~

なんて俺だけ思ってたら


「おーい、ご飯だって」


と、今度は兄貴が部屋に来た。


「あ、涼ちゃん来てたんだ」

「お、お邪魔してます!」

「いらっしゃい。
涼ちゃんも食べてくでしょ?
ダイニング行こ」

「はい!」


・・・おいおいおいおい。
それ俺のセリフですよ、お兄さん。


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