俺の好きな人は、俺の兄貴が好き。



……ってか、こんだけでかい声で俺に彼女ができたなんて言ってたら、涼すけが誤解すんじゃねぇかよ…

と、恐る恐る涼すけを見るも
普通に準備で大忙し。
なんなら俺が来てることにすら気づいてないと思われる。


……そんなもんだよなぁ…


涼すけが俺に興味持ったことなんて、今までほとんどなかったもんな。
まぁさすがに家に来たときは興味津々って感じだったけど、それも俺っていうか俺の家族って感じだったし
まぁあの家見れば思うよなって感じだったし

…もしこれで、俺が朝陽の弟だって知ったら、ますます俺に興味なくなるんだろうな…


「よ、涼すけ」

「あ、碧翔おっそ!
遅刻してんの碧翔だけだからね!」

「わりわり。起きれなくて」


ま、でも
俺に興味がなくても、俺は好きなんだから話しかけられずにはいられないんだけどな。


「ってか準備って、俺はなにすりゃいいわけ?」

「えー?あそこらへんは看板作ってるけど」


そう言って指さす方はまさに俺がつるんでるやつら。
あいつらちゃんと準備してんだな。俺準備参加したことないわ…


「碧翔も少しは手伝いなさいよー?」


・・・みんなえらすぎ。
ってか俺がダメすぎ?



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