俺の好きな人は、俺の兄貴が好き。
俺にできること
「俺らなにすればいいんだよー」
「男子はとりあえず段ボール切って」
うわー、まだそんなことしてんのかよー。
段ボールとかなにに使うんだよー
なんて、文句言える空気もなく
まぁやらなきゃ早く来た意味がないから、仕方ないから頑張って段ボールを切った。
これはまさかの宣伝用…
「碧翔は飛鳥くんに似てて部外者には勘違いされやすいから、明日これつけて校内回るのは碧翔の仕事ね」
「は!?俺!?まじ!?
ってかなにその騙すみたいな感じ…」
「別にだましてないじゃない。
ただ双子ってだけなんだから」
「まぁそうだけどさ…」
でも見た目が似てるって、やっぱちょっとだまそうとしてやってんじゃねぇかよ…
「ってかもうすぐ8時じゃん
今日って何時スタートなわけ?」
「え、10時だけど。
そんなことも知らないの?本当にここの生徒?」
「バリバリここの生徒ですけど」
ってことはあと2時間もあるのか。
…なんかじゃっかん腹減ったな…
もうやることもなくなってきたし…
「涼すけ、あとはなにすりゃいいわけ?」
「え、んー
もうあんまりやることないっていうか、あとはチラシ作りくらいで、女子の仕事だから男子がやることもあんまりないんだよね」
「はー?…んじゃ、ちょっと寝るかな」
「はは、寝な寝な」
涼すけはそう言って、俺の隣から離れて女子のところに向かった。