俺の好きな人は、俺の兄貴が好き。



そんなどうでもいい話をしながら、ゴミを捨てた俺らはやっと教室まで戻ってきた。
教室戻ってきても、いちいち俺を見てくるやつもいるけど、もうそんなん気にしてる場合じゃない。


「あ、碧翔ーさっき誰か探してたけど」

「あー、もうさっき会ったわ」


もうすっかり、俺のダチたちは普通の、いつも通りの感じに戻っているから。もうどうでもいいわ。

ってか五十嵐美鈴なんて、俺らと世代が違うからそこまで興味ないんだよな、みんな。
まぁさっきファンとか言ってたやついたけど…


「ってかもうすぐ文化祭始まるってのに
このクラスなんかまだいろいろ散乱しすぎじゃね?
え、これでいいわけ?」

「全然よくないよ!
碧翔も片づけてよね!」

「え、俺なにすればいいんだ」


涼すけに怒られて俺は言われるがまま教室の片づけをした。
ゴミ捨てにいったっていうのに、まだ出てくる段ボールやら布やら…
こいつらまた捨てに行くのかよ…


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