俺の好きな人は、俺の兄貴が好き。
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「碧翔遅刻かよ」
「いやー…はは」
6時半集合なのに、俺が到着したのは6時45分。
いちばん来ねぇ俺が遅刻とか、本当にやる気ねぇな、俺…
「セリフ覚えてきたわけ?」
「あー、そっちはバッチリ。
ってかそのせいで寝坊だわ!」
「え、じゃあ夜中までやった系?碧翔が?」
「なんだよ、俺がやってたら変かよ」
「いやまさかそこまで本気でやってくるとは思わなくて。
えらいじゃーん」
「まぁ動きの確認とかは今日しないとだけどな。
やるからには完璧目指すぜ!!」
ってことで、とにかく俺だけ今日がやっと初参加だから、俺の出演場所を中心的に練習した。
まじで下級生からしたらお前誰だよ、いきなり来て役あんのかよって感じだろうけど。まぁ仕方ない。
俺も不本意なんだ!!
「んじゃ碧翔いくからなー」
「おう!」
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「なんかすげぇ…」
「え、なにが」
「お前本当に碧翔か!?」
「は!?俺だわ!」
「…さすが、俳優の息子だな」
「はー?俺の努力の賜物だわ!
役者の息子ってだけでうまかったら苦労しねぇから!」
「ま、まぁそうだよな!
でも演技うますぎてビビった!
正直全然期待してなかったけど!」
「…それ超失礼なやつ」
「でもよかった!
碧翔完璧すぎだわ!」
「はは、だろ!?」