俺の好きな人は、俺の兄貴が好き。
朝練が終わり、8時半
俺は教室へと移動した。
今日もこのクラスの気合は十分。
女子がめちゃくちゃ張り切ってるわ。
「あ、碧翔おはよ!」
「あ、おう」
今日も絶好調に可愛い涼すけの挨拶に、俺の重いまぶたはシャキーンとなった。
まじでさっきまで空気だったわ。
眠すぎて。誰も声かけてこねぇ。
「碧翔宣伝係、忘れないでね」
「あ、そうだったー…」
飛鳥に間違えられるためのやつー…
まじで俺の価値なさすぎ…
いつもいつも飛鳥じゃねぇか…
「あ、碧翔は飛鳥くんのステージ見に行くの?」
「あー、別に…俺はいいかな」
飛鳥のステージなんて別にいつでも見れるし。
歌なら毎日のように聞いてるし。てか部屋から漏れてくるだけだけど。
「へぇ、そっか。
あ、私は碧翔のステージ見に行くよ!」
「あ、おう!ちゃーんと見に来いよ!」
「あーでも碧翔がちゃんとできるかなって不安だなー」
「はぁ!?涼すけ、そう言ってられんのも今だけだからな!
俺超すげぇんだから!」
「はは、はいはい。
まぁ期待してますよっ」