俺の好きな人は、俺の兄貴が好き。


俺らが教室を出たころ、放送が流れて今日の文化祭がスタートした。
今んとこまだ廊下も歩きやすいけど、30分もしないでここも人だらけになるんだろうな。
去年すごかったし…


「そういえばさ、飛鳥くんの人気すごいけど、飛鳥くんは普通に文化祭出てて大丈夫?飛鳥くんのクラス大変なことになったりしないの?」

「あー、去年確かすげぇことになってたらしくて
今日は部室に避難してるんだってさ。まぁ練習もしなきゃだし、的な。

ただクラスの店番はしないとだから、そこだけは出るけどって」

「へぇ…じゃあますます碧翔、飛鳥くんに間違えられそうだね?」

「まじでそれなー。最悪だよ」


こんな髪型も違うのに、なんか一緒に見られるんだよな。
本当謎だよな…

まぁさすがにこの学校、っていうかクラスメイトには見分けつけられるんだけど。
この学校生徒数多いし、同じクラスになったことない人は普通に間違えてくるんだけどな…


「でも私も初めの頃は全然わからなかったもん」

「はぁ?まじかよ
だってあいつ入学して早々髪の毛染めてたじゃん」

「それでも!碧翔染めたのかなー?とか最初思ってたもん」

「へぇー…」


やっぱ、最初はなかなか見分けつかないよなぁ…
あんまり似てないと思うんだけど…

双子ってめんど。
ってかまずなんで俺ら一緒の高校来てんだか…


< 66 / 133 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop