俺の好きな人は、俺の兄貴が好き。
「咲空です。よろしくお願いします」
「こちらこそ。
…咲空ちゃん1人?」
「咲空は彼氏と来てんだよ。
だろ?」
「あぁ、うん
今トイレ行ってて」
「咲空の彼氏、飛鳥のこと好きでさー
それもあって彼氏に飛鳥の妹だって言えてないんだよ。
な、咲空」
「うっさいよ。
…まぁ碧翔も人のこと言えないけど」
「う、うるせぇよ!」
いいんだよ、俺は!!
…いやまぁ、良くはないけど…
「とりあえず彼氏来る前にどっか行って。
その飛鳥とうり二つの顔、彼氏に見られたら困るから」
「あ、それもそうだな。
じゃあな。
涼すけ、行くぞー」
もうなんだかんだ10時45分。
そろそろクラスに戻らないといけない時間が近づいてきた。
「咲空ちゃんかぁ。めっちゃ可愛いねやっぱり」
「それ俺に言われても反応困るわ!」
「でも彼氏が飛鳥くん好きなら、碧翔も咲空ちゃんの彼氏見ることできなくて残念だね」
「まぁな。でも別にあんま興味もないし。
飛鳥の今までの彼女もあんまり興味なかったし」
まぁ兄貴の彼女はじゃっかん興味あったけど。
兄貴はどういう人と付き合うんかなーと。
まぁそれがモデル仲間とかだと余計に。…そんな話聞いたことないけど。