俺の好きな人は、俺の兄貴が好き。



「咲空です。よろしくお願いします」

「こちらこそ。
…咲空ちゃん1人?」

「咲空は彼氏と来てんだよ。
だろ?」

「あぁ、うん
今トイレ行ってて」

「咲空の彼氏、飛鳥のこと好きでさー
それもあって彼氏に飛鳥の妹だって言えてないんだよ。
な、咲空」

「うっさいよ。
…まぁ碧翔も人のこと言えないけど」

「う、うるせぇよ!」


いいんだよ、俺は!!
…いやまぁ、良くはないけど…


「とりあえず彼氏来る前にどっか行って。
その飛鳥とうり二つの顔、彼氏に見られたら困るから」

「あ、それもそうだな。
じゃあな。

涼すけ、行くぞー」


もうなんだかんだ10時45分。
そろそろクラスに戻らないといけない時間が近づいてきた。


「咲空ちゃんかぁ。めっちゃ可愛いねやっぱり」

「それ俺に言われても反応困るわ!」

「でも彼氏が飛鳥くん好きなら、碧翔も咲空ちゃんの彼氏見ることできなくて残念だね」

「まぁな。でも別にあんま興味もないし。
飛鳥の今までの彼女もあんまり興味なかったし」


まぁ兄貴の彼女はじゃっかん興味あったけど。
兄貴はどういう人と付き合うんかなーと。

まぁそれがモデル仲間とかだと余計に。…そんな話聞いたことないけど。


< 70 / 133 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop