俺の好きな人は、俺の兄貴が好き。



俺は靴を履き、先生に言われるがまま裏へと向かって、裏口にいた先生に鍵を開けてもらって中へと入ることができた。
…ってか、なんにも言わなくても開けてくれたし…


「あ、碧翔~!」

「えっ、え!?
なんで母さんいんの!?」


控室に入ると、兄貴はもちろん
なぜか母さんと、事務所の社長さんまでいた。


「いいじゃない。見学よ、見学!」


な、なるほどな…
母さんも一緒にきたから、先生は兄貴とも家族だって知ったわけね…
納得だわ…


「ってか兄貴も今日来ること言えよなー」

「学校側から口止めされてたんだよ」

「だからって、なんで俺らにまで…
咲空だって今飛鳥のライブ見てると思うけど知らないだろ?
兄貴が来ること」

「知らないね。
知ってたのは母さんと父さんと社長と学校側だけだし」


ったくー…
ってかなんでよりにもよって兄貴なんだよ…


「ってか兄貴の講演って、いったい何話すんだよ…」

「あ、なんか企画書だと
生徒会長が俺に質問してきて、それを答える的な。
だから生徒会長が今日質問募集してるらしいよ?」

「なんだそれ。
え、それだけ?」

「まぁ、それだけだな」


・・・どうでもいいわー


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