SUGARと堕天使。
第1章 星
「・・・。」
次の日の朝。あたしは飯島の家の前に一人で立っていた。
とにかく、あのピアスを探させてもらおう。
寒さでかじかんだ手をインターホンにのばす。
ピンポーン
・・・
ピンポーン
・・・
でない。
ピンポーン
・・・
ピンポーン
・・・
でない・・・。
意を決して、そっと、ドアに手をかけると鍵があいているらしかった。
いけないと分かりつつ、玄関に入る。
「すみませーん!!」
大声で叫ぶ。迷惑だろうけど。
少し、リビングをのぞいてみると、ソファの上で少女は眠っているらしかった。
「・・・おじゃましまーす」
勝手にあがるんかい、犯罪だよ。
自分でそう思いつつ、あのピアスだけは探したくて勝手に家にあがった。
静かに階段をあがり、飯島尚樹の部屋へ向かう。
コンコン
「すいませーん!佐藤です!探し物があってきたんですが・・・」
・・・シーン・・・
コンコンコンッ
「すいませーん!!」
更に強く言ってみたが返事はない。