キミに好きって言えなくて。
それから、いつものように楽しく過ごしてたら、放課後になった
「よし、じゃあ、やりますか!」
奏汰の合図と共に私たちは机を引っつけた
いつもは、後ろから見られて緊張してる私だけど、
今度は私の左隣にいる綾瀬。
隣ってもっと緊張しちゃうかも…。
「今日、なんの教科する?」
「そーだな。吉沢バカが1番不得意な数学でいいんじゃね?」
奏汰の質問にイチイチ私の名前を出してくれる綾瀬に頬が緩む。
まぁ、けなされてるけど。
それでもやっぱり、私のこと分かってくれてるような気持ちになる。
私って本当に単純。
だけど、素直じゃない私は、喜んでるのがバレたくなくて、
「バカとか言わないでくれる〜!?
もっとバカになっちゃうでしょ!!」
と言い返した。
そしたら、
「は?教えてもらう立場の人が、俺に反抗すんの?」
なんて言いながらニヤッと隣の私を見る綾瀬。
結構近い距離でバチッと目が合って、心臓が一気にうるさくなる。