キミに好きって言えなくて。
朝、教室の前の扉をくぐれば、その対角線、
私の大切な友だちがいつも笑顔で話してる。
私の席のすぐ後ろをみると、
いつも変わらずクールに他の3人の笑い合う姿を見る綾瀬。
そんな綾瀬に毎朝ドキッとしながら、
わざわざ最後に、人よりも長めに
「おはよ」って言ってるなんて、
コイツは気にしたこともないんだろうな。
綾瀬とは、中学時代からの仲で、
中1の時、イケメンで頭が良くて、
なんでもソツなくスマートにこなす彼が大人に見えた。
そして、私は恋に落ちた。