キミに好きって言えなくて。
綾瀬の反応を待ってるのに、なかなか返事がない。
あれ?ちょっと言いすぎた?
私の今の発言、ちょっと問題あったかも??
なんて不安になる。
「ごめん、ちょっと今のはバカにしすぎた…」
私が綾瀬の隣に並んでそう謝ると、
「いや、お前がそう思うのも分かるし」
なんて、綾瀬のテンションだだ下がりの声とちょっと切ない綾瀬の表情が見えた。
やばいな…これは。
なんとか、テンション戻さなきゃ…。
と思いながらも、あの時の綾瀬の気持ちが気になって仕方ない。
ここを逃したら、もう聞くチャンスなんてないんじゃない?
そんな気持ちが先行した私は、
「付き合うの、こわかった?」
なんて聞いてしまった。
なに聞いてんの!!と思いながらも返事が気になる。
……なんて返ってくるかな。
なんて心配してたら、
「いや、そんなんじゃねぇし
人をヘタレみたいにゆうなよ。」
と私のおでこを弾きながら、いつも通りの返事が返ってきた。
私も安心して、
「へぇ〜、あの時はてっきり、付き合うんだろうなって思ってたけどね〜?」
と会話を続ける。
「そうか?」
「いや、そうでしょ!
せっかく一笑懸命選んだイヤリング渡さず帰っちゃうなんてね」
「それはあん時の俺が正しい選択したってだけ」
「ふーん、強がっちゃって!」
そう言うと、急に止まった綾瀬に右手をグッと掴まれた。