キミに好きって言えなくて。



海についたら、みんな一目散に浜辺を走って水の掛け合いがスタートする。




制服なんて関係なく、5人でびしょびしょになるぐらいまで遊んだ




「いや〜濡れたね」



「うん。ほんと、びしょびしょ。」



「てか、9月の終わりってマジ寒いじゃん」




海から離れてすぐ近くの海が綺麗に見えるベンチに5人で腰掛けて冷静になる。




「みんな、ほんとありがとうね。」





シーンと静まり返った中、希の落ち着いた声が聞こえた





「あ〜あ。本当に大好きだったのに。


5年間も青春無駄にしちゃったなぁ」



そう言ってまた頬にスーッと涙を流す希。





『そんなことない』



本心からそう思ってても、そんな無責任な言葉はかけられない…。




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