キミに好きって言えなくて。
そんな綾瀬の言葉に、顔の周りがポーっと熱くなる。
熱のせいか、それともこの超速球で動く心臓のせいか…。
それは今の私には判断出来ないけれど、
私のことをしっかり分かってくれてて、心配してくれてることが、すごく嬉しかった。
熱でぼーっとした頭、だけど、力強く引かれる左手にどこか安心しながら保健室にたどり着いた
「あれ〜先生いねぇし。」
そう聞いながらも、私を空きベッドに誘導してくれる綾瀬。
「ほら、先生くるまでここで寝とけ。
お前、絶対熱あんぞ」
と、寝転んだ私にバサッと頭まで布団をかけた。
「息苦しい…」
とひょっこり顔を出すと、
すぐ隣のパイプ椅子に座って優しそうな顔で「大丈夫か?」と言ってくれる綾瀬。
あなたが息苦しくさせたんですけどね。
と思いながらも、綾瀬の存在にすごく安心してる私がいる。