好きが伝われ


ーーー

「お疲れ様です」

私は店長に軽く会釈をして、ドアを出ようとした。



すりガラス越しに見える、黒い集団。

その時は冬だったからかなり寒くて。



またいる…



面倒だけど、出入口は一つだけしかない。

しょうがなくドアを開けて外に出ると、案の定絡まれる。



なんで今日に限っているんだろ。


「あ、JKなの?君」

「冬なのに生足とか、悩殺目的?」

「冴えない感じだけど〜、よく見ると可愛いなぁ」



4人くらいの男の人たちに囲まれると、息苦しい。

なんなんだ、この人たち。


よく見れば、結構若い。


私よりも少し年上かな。




いや、そんな事より…この状況ってちょっとまずいよね。


どうしよう。
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