好きが伝われ
「この前まで俺が好きだとか言ってたくせに、今度はあいつなのかよ」
「ちょっと待ってよ。翔太じゃん、私を突き放したのは。
私はちゃんと言ったよ?好きだって。なのに翔太はなんの返事もない。
付き合う必要が無い?私には意味がわからないよ。」
今まで貯めてた気持ちが溢れ出てくる。
「家族みたいに思ってるよ?
でも、翔太が他の誰かと付き合ったり、笑ったり。そういうのは耐えられない。
これは、家族としての感情だけじゃ済まないよね?」
翔太は黙ってた。
私はここが公共の場だってことをすっかり忘れて、泣きそうになる。
これじゃまるで兄と妹。
駄々をこねる妹を、面倒くさがる兄。