好きが伝われ
Last Part
「え、えぇ!?シンガポール!?」
「うるさいうるさい。そんなでかい声出すなよ。」
ただいま私は困惑してます。
早いもので、私達はもうすぐ卒業を迎えようとしてるのです。
あと一週間で卒業式なの。
約2時間前のこと。
ーーー
「あー、もうすぐ卒業なんて悲しいね〜」
歩夏が隣の席でボヤいてる。
「歩夏はスポーツトレーナーの専門だもんね。
大変だろうけど頑張ってね。」
マネージャーの仕事がかなりやりがいがあったらしくて。
将来も、そういう仕事に就きたいらしい。
「歩夏、俺以外の男の体とか触るのかな…無理だ、考えたくねぇ」
教室のドア付近で大袈裟にしょげてる莉玖君。
「そういうあんたも、美容師なんだから女の子の頭とか触るんだし同じでしょ?」
「髪の毛と、肌は違うだろ。つーか俺、歩夏以外に興味ないし」
「はいはい。もーいいですー」
相変わらず仲良しな2人で、何より安心してる私。
莉玖君はセンスいいし、美容師向いてる。
きっとかっこいいから、女の子のお客さん殺到しちゃいそうだけど…
歩夏、大変そう。