好きが伝われ
「嫌なんだ。俺のもんっていう印付けたかったのに」
「そんなのなくても、私は翔太のもんだし」
「あ、自分で言ってるし」
もーー!返事するだけ損だ。
「冗談だよっ」
抱きしめる力が少し強くなった。
翔太の方にくるりと向きを変える。
「翔太の心音が聞こえた方が、、安心するから」
「赤ん坊かよ。ま、いいや。その方が俺も紫衣の顔見れるし」
恥ずかしくて、翔太の体で顔を隠す。
「愛してるって…こういう時に出てくるんだな」
素でそんなこと言われたら、恥ずかしくて顔見せれない。
「紫衣からの愛してる…聞きたいなぁ」
「…あ、あ。」
「カオ⚫️シじゃねーんだから、ハッキリいえよ」
「言いたい時に言うからいいの!」
なんだよ。なんてブツブツ言いながら、私の頭を撫でてくる。
まるで犬のような扱い。
けど、こんな口が悪いのに、行動は甘い。
そういうところが愛くるしいっていうか、愛おしいんだよね。
言わないけど直接。
私にはまだ早いよ、『愛してる』は。
一緒に幸せになろうね。翔太。