好きが伝われ
「なに、熱中症?」
そういって私の顔をのぞき込んでくる。
急に顔が近くなったから、少しびくっと肩が動く。
そんな自分が恥ずかしくて、顔が赤くなる。
「やっぱ、熱とかあるんじゃねーの?」
翔太の手が頬に…!
「だ、大丈夫だからぁ!全然元気!」
タイミングよく家が目の前に。
「早くお風呂入りたいから、じゃ、また学校で!」
私は半分逃げるようにして、家の中に飛び込む。
「はぁ~…」
深くため息をつく。
あんなこといつもやってることなのに。私ったらどうしたの?
よくわからないけど、翔太絶対変に思ってるよね。
でも、次会うときにはなんともないし。大丈夫。
今日はたぶん疲れてたんだ私。そうそう。
早くお風呂入って、寝ようっと。