好きが伝われ
走ったおかげでなんとか間に合った。
家から学校まで歩いて10分ってすごい便利。
学校に着くと、悲鳴のような歓声が聞こえる。
「きゃぁー!翔太君今日もかっこいい~」
「走ってきたのかな?汗がにじんでて超エロかっこいい!!」
まぁ、そう。お察しの通り彼は紛れもなくイケメンです。
鼻は高くて、目はくっきりとした二重。眉と目の幅が狭いから、まるでハーフ。
身長は180あるかないかくらいの高身長。
文句なしのイケメン。
翔太のルックスでモテないはずがない。
学校にいれば、女子はみんな寄ってくる。
それを翔太はどんな態度かって?見てみればわかる。
「翔太君おはよ~」
「はよ」
「今日も相変わらずクール」
「あぁ」
これが翔太。
見た目はかっこいいんだけど、少し人見知りだから。
まぁ?そのおかげでクールでかっこいいって、女子からはさらに人気に。
「紫衣!おはようっ」
「おはよ~」
親友の歩夏。中学からの友達。
「今日も大人気ね、紫衣の旦那さん」
にこにこしながら私を見てくる。
「なんでそうなるの。ただの幼なじみだっての」
翔太に群がる女子たちの高い声がチャイムにかき消される。