好きが伝われ
「平気でしょ?だってここに幼なじみ兼家庭教師いるじゃん」
莉玖君は、机に伏せて寝てる翔太の肩を叩く。
そう。本当に悔しいけど翔太は頭がいい。
本来なら、この高校よりももっと偏差値は高いの。
でも、なぜかこの高校に入学。
もったいない気もするけど、本人はそう思ってないみたいだし。
「やだよー。翔太、勉強になると怖いもん。
スパルタすぎるんだよ、翔太は」
去年の受験勉強の時、翔太は余裕そうで私だけ必死にやってて。
でもなかなかいい結果でなくて。
そしたら翔太が教えてくれてたんだけど。
それはもうスパルタ。
一日のうちの半分は勉強。
自由時間はほんの1時間程度。
あの時は辛かったなぁ。
ま、あの辛さに耐えたから合格出来たんだと思うけど。