好きが伝われ
翔太のやつ、火起こしやりたかったのかな?
ま、いっか。
「どう?見てこの水着、可愛くない?」
「うん!買ったんだ?」
「新しいのが欲しくて、ちょっと奮発~」
歩夏が着てる水着は、黄色ベースに、白やオレンジの大きい花柄がペイントされてる。
「でも、歩夏がビキニなんて。想像もつかなかったよ~」
歩夏の普段の私服からして、ビキニって言うよりはチューブトップくらいのものにすると思ってた。
でも、スタイル良いから似合うなぁ。
「紫衣のやつも可愛いね!いつ買ったの~?」
「え?この前お母さんと出かけたときに」
私は本当はこういうタイプじゃないなっておもったけど…
白のフリルが目立つ、結構ガーリーなものを選んでしまった。
「私も、紫衣がこういうのが好きはなんて知らなかったよ」
「わ、悪い?私だって一応、女なの~」
「はいはい。よし、行こう!」
私たちは、海に向かって歩く。
「あっつい~!!」
思った以上に地面が熱くて、走り出す。
「飛び込め~」
バシャンと水しぶきが飛ぶ。
なんか、夏らしいことしてるなぁ、私。
「冷たくて気持ちいいね」
「だね~。あっちまで泳ぎに行こ!」
歩夏も私も、泳ぐのは得意だから沖の方まで行くことに。
「なぁ、そこの君たち~!」
泳ぎ初めてすぐに呼び止められる。