好きが伝われ


「行くぞ」

翔太の声が上から聞こえて、浜辺に向かって歩き出す。


「おい、待てこら!」

「これ以上だせぇところ、女に見せたくないだろ。」


翔太はそう言いながら浜辺に着実に戻る。

髭の男はまだ痛がってる。


よくわからないけど、助かった。



浜辺に着くまで、翔太は私を離してくれなかった。

浜辺について、やっと解放される。



「二人ともごめんね?大丈夫だった?」

莉玖君は心配そうに言ってくる。

「私は何もされてないから平気。でも紫衣が…」

「紫衣何かされたのか!?」


翔太が今まで聞いたこと無いような声を出す。

怒ってるような、心配してるような。


「い、いや。私は肩触られただけで…す。はい」

「あいつら…許さねぇ」


翔太がまた海に戻ろうとしてる。

「あいつらボコボコにしても、俺らは何の特もしないけど?」

「気が済めばそれで…」


翔太は急に止まった。

「さっ!早く肉とか食おう!」


莉玖君は一人はしゃいでる。
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