好きが伝われ
「花火もなくなったし、帰ろうぜ」
ゴミを回収して、帰る準備。
私はさっきの話がまだ頭から離れない。
知らなかった、歩夏の本当の気持ち。
「塩谷!ちょっといい?」
歩夏が翔太を呼び止める。
もしかして今ここで?そんなわけないよね?
「莉玖、悪いけど紫衣のこと家まで送ってってくれる?
俺ちょっとこいつと行くとこあるから」
「え?いいけど?」
「じゃ、よろしく。」
そう言って歩夏とどこかに行ってしまった。
「行こうか」
帰るのかと思いきや、翔太たちの方について行こうとしてる。
「いやいやいや、ダメでしょ」
莉玖君の腕を引っ張る。
「え?なんで。気になるでしょ、紫衣ちゃんも」
「…なるけど。だめだよ。帰ろう」
話してる間に、翔太と歩夏の姿は見えなくなった。
「そっか、、じゃ帰ろう」
私たちも帰り始める。