好きが伝われ
5
ふぅっ。き、緊張。
でもしっかりしなくちゃ。
歩夏も普通に接してくれてる。
頑張らなくちゃ、私も。
10時50分に駅前につく。
「あ!紫衣。おはよ〜」
「歩夏…おはよう」
「へへっ、なーに普通にしてよ!」
歩夏は相変わらず…と言うより…うん。
「で?今日はなにするの?」
「か、買い物」
「うん、何買うの?」
「それはー、内緒かな」
私たちは駅の中のショッピングモールに行く。
地元の友達と遊ぶ時は、いつもここ使ってる。
食も、買い物も、困らない。
中学の時も、歩夏とこうやってここで遊んだなぁ。
「ここ!」
「懐かしい〜、中学の時みんな行くよねここ!」
中学の時によく行ったここ。
かわいい雑貨が多くてつい入っちゃう。
歩夏は見かけによらず、可愛いの好きだからここでよく買い物してた。
「これこれ」
私が手に取ったのは、運勢が上がる石。
まぁ、パワーストーンってやつ。
いかにも中学生が買いそうなやつ。
「え、これ?」
歩夏も少し笑って手に取る。
「そうっ。この黄色いヤツ」
私は2つ手に取って、レジに行く。
「2つも?どんな趣味ー?」
笑いながらレジまでついてきてくれる歩夏。
「1つだけラッピングしてください」
店員さんは丁寧に可愛いラッピングをしてくれる。
買い終わって、次は…
「次は、ここです」
「行くと思った、いつもここだもん」
私と歩夏が二人で遊ぶ時によく使う喫茶店。
安くて、中学の時の私たちにも利用出来た。