好きが伝われ
「あれ?告白は?」
「…やめました。翔太とは家族同然。付き合うなんてありえないですよ!」
「…そっか。ま、そういうのもあるよね。
幼なじみってそんな感じじゃん?」
家族としてなら、翔太はずっと、一緒にいてくれるの?
なら、私はそれでいい。ずっと一緒にいてくれるなら。
「あ、じゃあ俺。普通に紫衣ちゃんに好き好きってアピールしていいんだよね?」
「…へ?」
「え?ダメ?」
だ、ダメかと聞かれても、困る。
ていうか、好き好きアピールって。
「ま、ダメって言われてもするけどね〜
てか、帰ろうよ。つーか送ってくよ」
「あ、いや送らなくても…」
断る前に何故か勝手に話が終わってた。
恒樹さんマイペースすぎる。
私は教室に置きっぱなしの荷物を取りに行く。
恒樹さんはついてきてくれる。