好きが伝われ
「あーいちいち反応が可愛い」
「え?なんですか?」
周りががやがやしてて、恒樹さんがなんて行ってたか聞き取れなかった。
「なんでもないよ。何買うの?」
「部屋のベッドに置くクッションを」
クッション買うつもりが、いろいろ寄り道して結局クッションは買わなかった。
ゲームセンタに寄って、ゲームして、雑貨見たり。
結構いろんなことできた気がする。
外も気づけば暗くなってて、時計は6時を指してた。
「もう6時か。そろそろ帰ろうか」
「そうですね」
恒樹さんは家まで送ってくれた。
「今日は楽しかった?」
「はい、なんか勝手に楽しんじゃってすみません」
「俺もすごい楽しかったなぁ、また強引に誘っちゃおうかな」
意地悪な笑顔が私を見つめてくる。
「えっ、あ、それは、ちょっと…」
「プッ、うそうそ。思った通りの反応すぎるよ」
お腹を抱えて笑う恒樹さん。
「改めて言うけど、俺本気で紫衣ちゃんのこと好きだから。それだけは覚えておいて。
じゃあ、また学校で会おうね」