暴走族の天使〜紡ぐ言葉を聴きたくて〜
詩side
文化祭を早退してから2日後の昼休み
私は警護にあたってくれている
凛くんと幸くん、宏くんと
図書室にこもっています!
北斗にああ言って貰ってから
辿り着いた、私に出来る精一杯のことは
抗争に向けて頑張っているみんなに
温かい食事を用意する事と
もうひとつ…
抗争中やその後に怪我をした時のための
処置の仕方を覚えることなの
3人に手伝って貰いながら
あらゆる怪我に対応出来るように
医学的な事が書かれた本を
片っ端から読んでます!
喧嘩をして出来る怪我に詳しい3人にも
教えて貰いながらね
「詩さん、そういう場合は
こうやって固定しながら巻くんすよ」
凛くんと幸くんが実際を想定して
目の前でやってくれるのを見てるんだけど
なんという手際の良さなの!って
ものすっごく尊敬しちゃうよ
気付かぬうちに手元に顔を近づけて
見入る私の肩に手が添えられた
「あの…詩さんが真剣に見てるのは
分かってるんすけど…
少し離れてやってくれませんか?」
宏くんの声にハッとする
少しでも早く習得したくて
ジロジロ見過ぎてた!?
しかも近づきすぎたらやり辛いよね
失敗失敗!!
慌てて手を合わせてごめんねのポーズを
2人に見せて見つめると
何故か2人の顔が真っ赤っかに…
しかもふいっと顔を背けられてしまった
え、怒らせた!?
顔を真っ赤にするほど怒ってるの!?
あ〜!どどどうしよう〜!!
助けを求めるように隣の宏くんに
目を向けると宏くんにまで
逸らされる始末
のめり込むと周りが見えなくなるから
3人を不快にさせたのかも…
慌ててノートを取り出して
謝罪を書き込んだ
≪ごめんね!近付き過ぎて
鬱陶しかったよね?
次から気を付けるようにするから≫
ノートを見せると今度は3人が慌てだした
「あ、いや、違うんす!
ただ、恥ずかしくて…」
「そうっす!
詩さんに鬱陶しいなんて
思うわけないじゃないっすか!」
凛くんと幸くんが返事してくれたんだけど
恥ずかしいって何?
どの部分に恥ずかしいという要素が?
答えを求めるように
隣の宏くんに目を向ける
「俺らは怒ってもないですし
鬱陶しいなんて事も思ってないっすよ。
ただ可愛らしい詩さんに
照れてしまっただけっすよ」
頬をぽりぽり掻きながら話す宏くんに
安堵の気持ちが胸に広がる
というか、可愛らしいって私のどこが?
小学生や中学生に間違われるような
子供みたいな私が?
ないない!あり得ないよ!
でもまぁ、お世辞でも褒めて貰えるのは
嬉しいかな
≪気を遣わせてごめんね。
お世辞でも嬉しいよ!
ありがとう!≫
お礼の言葉を書いて見せると
3人から盛大な溜め息をつかれ
更には呆れたような眼差しで見つめられた
な、なんで?
首を傾げて考える私に
この人完全に無自覚だ、と
思われていたことを私は知らなかった
そんなこんなで毎日実践を兼ねて
3人から教えて貰って
怪我の処置の仕方を覚えた私は
抗争を目前に控え、緊張していた
文化祭を早退してから2日後の昼休み
私は警護にあたってくれている
凛くんと幸くん、宏くんと
図書室にこもっています!
北斗にああ言って貰ってから
辿り着いた、私に出来る精一杯のことは
抗争に向けて頑張っているみんなに
温かい食事を用意する事と
もうひとつ…
抗争中やその後に怪我をした時のための
処置の仕方を覚えることなの
3人に手伝って貰いながら
あらゆる怪我に対応出来るように
医学的な事が書かれた本を
片っ端から読んでます!
喧嘩をして出来る怪我に詳しい3人にも
教えて貰いながらね
「詩さん、そういう場合は
こうやって固定しながら巻くんすよ」
凛くんと幸くんが実際を想定して
目の前でやってくれるのを見てるんだけど
なんという手際の良さなの!って
ものすっごく尊敬しちゃうよ
気付かぬうちに手元に顔を近づけて
見入る私の肩に手が添えられた
「あの…詩さんが真剣に見てるのは
分かってるんすけど…
少し離れてやってくれませんか?」
宏くんの声にハッとする
少しでも早く習得したくて
ジロジロ見過ぎてた!?
しかも近づきすぎたらやり辛いよね
失敗失敗!!
慌てて手を合わせてごめんねのポーズを
2人に見せて見つめると
何故か2人の顔が真っ赤っかに…
しかもふいっと顔を背けられてしまった
え、怒らせた!?
顔を真っ赤にするほど怒ってるの!?
あ〜!どどどうしよう〜!!
助けを求めるように隣の宏くんに
目を向けると宏くんにまで
逸らされる始末
のめり込むと周りが見えなくなるから
3人を不快にさせたのかも…
慌ててノートを取り出して
謝罪を書き込んだ
≪ごめんね!近付き過ぎて
鬱陶しかったよね?
次から気を付けるようにするから≫
ノートを見せると今度は3人が慌てだした
「あ、いや、違うんす!
ただ、恥ずかしくて…」
「そうっす!
詩さんに鬱陶しいなんて
思うわけないじゃないっすか!」
凛くんと幸くんが返事してくれたんだけど
恥ずかしいって何?
どの部分に恥ずかしいという要素が?
答えを求めるように
隣の宏くんに目を向ける
「俺らは怒ってもないですし
鬱陶しいなんて事も思ってないっすよ。
ただ可愛らしい詩さんに
照れてしまっただけっすよ」
頬をぽりぽり掻きながら話す宏くんに
安堵の気持ちが胸に広がる
というか、可愛らしいって私のどこが?
小学生や中学生に間違われるような
子供みたいな私が?
ないない!あり得ないよ!
でもまぁ、お世辞でも褒めて貰えるのは
嬉しいかな
≪気を遣わせてごめんね。
お世辞でも嬉しいよ!
ありがとう!≫
お礼の言葉を書いて見せると
3人から盛大な溜め息をつかれ
更には呆れたような眼差しで見つめられた
な、なんで?
首を傾げて考える私に
この人完全に無自覚だ、と
思われていたことを私は知らなかった
そんなこんなで毎日実践を兼ねて
3人から教えて貰って
怪我の処置の仕方を覚えた私は
抗争を目前に控え、緊張していた