いつか君の笑顔が戻りますように
「ほら!あたしさ今から用事あるからあとは2人で!!(笑)」

「ちょっ…イズミ(泣)」

イズミはニコッとすると
そのまんま、帰ってしまった。

車から降りてきた
その人は背が高くて
爽やかなイメージで優しそうな目をして
あたしの目の前まで来た。

「結雨ちゃんだよね?」

頷くあたしにニコッとして

「俺、聖。紹介してって無理言って頼んだんだ。ごめんね?」

首を振るあたしに
またニコッとしてその優しそうな目は
何処か吸い込まれそうな
そんな感じだった。

少し肌寒くなってきた10月。
あたしは聖と出逢った。

あたしには勿体ない。
そう感じた。
色々な事が今まであって
辛くて自分を責めてきて
泣くのすらしなくなった。
いつも強がって
笑顔すら出なくなった。
作り笑いはするけど
仕事の時。

あたしはきっと。
幸せになれない。
何度もそう思った。
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