この声がキミに届くのなら



それ程までに彼の存在は私の中で大きかった。


大切な友達の様な存在なのだと思ってた。


だから、こんな想いをするなんて…。


蒼太くんとのやりとりや、その時々の感情がぶわーっといっぺんに波のようにやってくる。


わたしはそれに耐えられなかった。


ただその波に溺れていた。


どうしたら脱出できるのかなんて分からない。


心の支えとなっていた蒼太くんがいなくなって、ぽっかりと心に穴が空いてしまったみたい。


彼がいてくれるだけでよかったのに…。


蒼太くんには大切な彼女が居るから…。



< 10 / 18 >

この作品をシェア

pagetop