あのね、ほんとはね。
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いつからこんなに寂しい関係になったんだっけ。
佐野 悠(サノ ハルカ)
これは私の幼なじみで好きな人の名前。
家が隣同士で小さい頃からよく喋ったり遊んだりしていた。
中学の時だって“仲良し幼なじみ”として有名なくらい仲が良かった。
喋らないなんてありえない。
見ないなんてありえない。
そんなくらい仲が良かった。
こんな関係になったのは…高校1年生のあの日。
悠くんが恋に落ちた日だ。
悠くんは恋をしてから変わってしまった。
喋ることがなくなった。
遊ぶことがなくなった。
お互いを見ることがなくなった。
本当に関わらなくなってしまった。
完全に私と悠くんは他人になったんだ。
高校二年生の今じゃ、もう悠くんの笑顔を見ることなんてなくなっちゃって悠くんが笑ったところを私は思い出せなくなってしまった。
知ってた?突然関わらなくなって私が傷ついたこと。
知ってた?私が寂しさを隠していたこと。
ずっと好きだったんだよ。
ずっと言いたかったんだよ。
けどね。言えないんだ。
君はね、私のことを瞳に写してくれないの。