Smile Again 〜本当の気持ち〜
②
自転車通学の悠と、校門で別れた私は急いで、家に戻ると、挨拶もそこそこにお母さんに尋ねた。
「ねぇ、お母さん。塚原さんち、こっちに戻って来たの?」
「さぁ?どうしたの、帰って来て早々。」
「うん、学校で聡志らしい子を見かけたんだ。暗くて、はっきりとは見えなかったんだけど。」
「そうなの?でも今年は年賀状も来なかったからねぇ。こちらから出したのは、戻って来てないから、引っ越してはいないと思うけど。」
そうなんだ、年賀状来なかったんだ・・・。
でも、もう戻って来られないからと、わざわざ家を処分して、引っ越して行ったのに、わずか3年で、結局戻って来るなんてことがあるのかな?
だとしたら、やっぱりあれは私の見間違い・・・?
なんともモヤモヤが晴れないままの一夜を過ごした私は、学校で確かめるしかないと、家を出た。
駅を降りて、自然と早足になっていた私のモヤモヤは、校門に入ろうとした時、アッサリと解決した。
だって、反対側から無表情で歩いて来たのは紛れもなく・・・
(聡志!)
だけど、聡志は私の顔を見ても、表情1つ変えずに
「よう。」
と言ったきり、足も止めず、校門を入って行く。慌てて私は追いかけて、聡志と肩を並べる。
「久しぶり。」
「ああ。」
「いつ、帰って来たの?こっちに。」
「先月、急遽決まって。」
私の方を見ようともせずに面倒くさそうに答える聡志。
「おじさんやおばさんはお元気?」
「まぁな。」
歩みを止める気配もない聡志は
「聡志は何組なの?」
「B組。」
そうぶっきらぼうに言い捨てると、これ以上追いすがるのを諦めて、立ち止まった私を尻目に、さっさと歩いて行ってしまった・・・。
「ねぇ、お母さん。塚原さんち、こっちに戻って来たの?」
「さぁ?どうしたの、帰って来て早々。」
「うん、学校で聡志らしい子を見かけたんだ。暗くて、はっきりとは見えなかったんだけど。」
「そうなの?でも今年は年賀状も来なかったからねぇ。こちらから出したのは、戻って来てないから、引っ越してはいないと思うけど。」
そうなんだ、年賀状来なかったんだ・・・。
でも、もう戻って来られないからと、わざわざ家を処分して、引っ越して行ったのに、わずか3年で、結局戻って来るなんてことがあるのかな?
だとしたら、やっぱりあれは私の見間違い・・・?
なんともモヤモヤが晴れないままの一夜を過ごした私は、学校で確かめるしかないと、家を出た。
駅を降りて、自然と早足になっていた私のモヤモヤは、校門に入ろうとした時、アッサリと解決した。
だって、反対側から無表情で歩いて来たのは紛れもなく・・・
(聡志!)
だけど、聡志は私の顔を見ても、表情1つ変えずに
「よう。」
と言ったきり、足も止めず、校門を入って行く。慌てて私は追いかけて、聡志と肩を並べる。
「久しぶり。」
「ああ。」
「いつ、帰って来たの?こっちに。」
「先月、急遽決まって。」
私の方を見ようともせずに面倒くさそうに答える聡志。
「おじさんやおばさんはお元気?」
「まぁな。」
歩みを止める気配もない聡志は
「聡志は何組なの?」
「B組。」
そうぶっきらぼうに言い捨てると、これ以上追いすがるのを諦めて、立ち止まった私を尻目に、さっさと歩いて行ってしまった・・・。