Smile Again 〜本当の気持ち〜
3年生になると、やっぱり今までとは違う。クラスで一緒に受けるのが当たり前だった授業も、選択科目が増えて、他のクラスの子と受ける機会が増え、教室を移動することも多くなって来た。
休み時間も、気が付くと進路のことを話したりしてて、自分の生活が「受験」というものを中心に回り始めていることを、否応なく意識せざるを得ない。
「ひょっとして、2人付き合ってるの?」
って、からかわれるくらい、学校の中でも外でも一緒に行動していた私と悠も、最近は校門でバイバイするのが当たり前になってしまった。
あれ程、足繁く通っていた野球部の練習も、もうすっかりご無沙汰。
「いくら松本さん達がいなくなったからって、冷たいよな。」
冗談半分だけど、沖田くんにボヤかれてしまった。松本先輩と白鳥先輩がいなくなってからというもの、ギャラリーは激減したみたい。それは仕方ないよ、沖田くん。
でも野球部のことが全然気になってないわけじゃない。エースの沖田くんとは3年間、一緒のクラスだし、キャプテンの神くんもクラスメイトだったことがある。
それに、なんと言っても聡志がいる。だけど、その聡志の存在が、私の足をグラウンドから遠ざけたのも事実。あんな奴と思いながら、聡志のことが気になり、でも私が姿を見せることで聡志が嫌な思いしたら、なんて考えちゃって・・・我ながらバカみたいだけどね。
「どうなの?今回はイケそう?」
「さぁ?こればかりは相手があることだから。」
「頼りないなぁ〜。去年の秋みたいに初戦負けなんて、許されないよ。なんてったって、最後の夏なんだから。」
「はい、頑張ります。」
「頼みますよ、エースくん。」
「大会始まったら、応援に行くからね。」
私達が沖田くんとこんな会話をしている横に、シレッと聡志がいたりする。同じクラスになると、こんなことも起こるけど、だからと言って、特別話をするわけでもない。
かくして、私と聡志が幼なじみだなんて、誰にも思われもしないまま、このまま時が過ぎて行くのかなぁ・・・。
休み時間も、気が付くと進路のことを話したりしてて、自分の生活が「受験」というものを中心に回り始めていることを、否応なく意識せざるを得ない。
「ひょっとして、2人付き合ってるの?」
って、からかわれるくらい、学校の中でも外でも一緒に行動していた私と悠も、最近は校門でバイバイするのが当たり前になってしまった。
あれ程、足繁く通っていた野球部の練習も、もうすっかりご無沙汰。
「いくら松本さん達がいなくなったからって、冷たいよな。」
冗談半分だけど、沖田くんにボヤかれてしまった。松本先輩と白鳥先輩がいなくなってからというもの、ギャラリーは激減したみたい。それは仕方ないよ、沖田くん。
でも野球部のことが全然気になってないわけじゃない。エースの沖田くんとは3年間、一緒のクラスだし、キャプテンの神くんもクラスメイトだったことがある。
それに、なんと言っても聡志がいる。だけど、その聡志の存在が、私の足をグラウンドから遠ざけたのも事実。あんな奴と思いながら、聡志のことが気になり、でも私が姿を見せることで聡志が嫌な思いしたら、なんて考えちゃって・・・我ながらバカみたいだけどね。
「どうなの?今回はイケそう?」
「さぁ?こればかりは相手があることだから。」
「頼りないなぁ〜。去年の秋みたいに初戦負けなんて、許されないよ。なんてったって、最後の夏なんだから。」
「はい、頑張ります。」
「頼みますよ、エースくん。」
「大会始まったら、応援に行くからね。」
私達が沖田くんとこんな会話をしている横に、シレッと聡志がいたりする。同じクラスになると、こんなことも起こるけど、だからと言って、特別話をするわけでもない。
かくして、私と聡志が幼なじみだなんて、誰にも思われもしないまま、このまま時が過ぎて行くのかなぁ・・・。