Smile Again 〜本当の気持ち〜
「由夏、間に合ったね。」
「うん、ギリギリセーフ。」
今日は、いよいよ夏の県大会予選の初戦。私達は久しぶりに野球部の応援に駆けつけた。
「いよいよ始まるね。」
「うん、沖田くんや塚原くんにとって、最後の夏。私達にとっても明協生として、応援出来るのは最後。受験のことは、とりあえず忘れて、力一杯応援しよ。」
「そうだね。」
悠の言葉に肯いた私は、スコアボードに目をやる。1番の山崎くん以下、3番橘、4番仁村の2人を除けば、ズラリと私達の同級生達が並んだスターティングメンバーの中に、「7番キャッチャー塚原」の名前を見つけた私はとりあえずホッとする。
同じ3年の道原くんには悪いけど、最後の夏は聡志にレギュラーで出て欲しかった。それにバッティングが苦手で、8番が定位置だったあいつが、1つとは言え、打順が上がってる。
(頑張ったじゃない、聡志。とにかく最後の夏なんだから、悔いのないようにね。君とはいろいろあったけど、やっぱり私は君を応援してるよ。幼なじみ、クラスメイトとしてね。)
グラウンドに、両チームの選手がベンチから飛び出して来る。いよいよ試合開始、ホームベースをはさんで、相手チームと挨拶を交わした明協ナインは各ポジションに散って行った。
今までならサードのポジションに熱い視線を送っていた私も、今はキャッチャーボックスのあいつを見ている。聡志の背中に2の番号が付いているのを確認して、私の胸は熱くなる。
「さぁ、しまって行こう!」
キャッチャーボックスからナインに大声で檄を飛ばす聡志に
(聡志、ファイト!)
私も心の中で、力強くエールを送った。
「うん、ギリギリセーフ。」
今日は、いよいよ夏の県大会予選の初戦。私達は久しぶりに野球部の応援に駆けつけた。
「いよいよ始まるね。」
「うん、沖田くんや塚原くんにとって、最後の夏。私達にとっても明協生として、応援出来るのは最後。受験のことは、とりあえず忘れて、力一杯応援しよ。」
「そうだね。」
悠の言葉に肯いた私は、スコアボードに目をやる。1番の山崎くん以下、3番橘、4番仁村の2人を除けば、ズラリと私達の同級生達が並んだスターティングメンバーの中に、「7番キャッチャー塚原」の名前を見つけた私はとりあえずホッとする。
同じ3年の道原くんには悪いけど、最後の夏は聡志にレギュラーで出て欲しかった。それにバッティングが苦手で、8番が定位置だったあいつが、1つとは言え、打順が上がってる。
(頑張ったじゃない、聡志。とにかく最後の夏なんだから、悔いのないようにね。君とはいろいろあったけど、やっぱり私は君を応援してるよ。幼なじみ、クラスメイトとしてね。)
グラウンドに、両チームの選手がベンチから飛び出して来る。いよいよ試合開始、ホームベースをはさんで、相手チームと挨拶を交わした明協ナインは各ポジションに散って行った。
今までならサードのポジションに熱い視線を送っていた私も、今はキャッチャーボックスのあいつを見ている。聡志の背中に2の番号が付いているのを確認して、私の胸は熱くなる。
「さぁ、しまって行こう!」
キャッチャーボックスからナインに大声で檄を飛ばす聡志に
(聡志、ファイト!)
私も心の中で、力強くエールを送った。