Smile Again 〜本当の気持ち〜
「ちょっと、いい加減に離してよ。一体どこまで、引っ張ってく気?」
今まで、ぶっきらぼうだったことは何度もあるけど、こんな乱暴で強引な聡志は初めて。痛いとかより、とにかく私は戸惑っていた。
「手離したら、逃げるだろ。」
後で、この聡志の言葉と態度を思い出して、まるで駄々っ子みたいだったと、おかしくて仕方なかったんだけど、この時は、もちろんこっちも必死。
「当たり前でしょ。本当に何考えてんのよ、とにかく離しなさいよ。だいたいあんた、何してんの。卒業式のあとは、大切な人と過ごしなって言ったでしょ!」
「だから、こうしてるんだろ!」
聡志がこう叫ぶように言った時、一瞬、時が止まる。思わず、顔を見合わせる私達。
「聡志・・・。」
「もう、ここらへんでいいよ。」
聡志は、やや乱暴に、ようやく私の腕を離した。気が付けば、学校の講堂の横に来ている。さっきまで大勢の人で、にぎわっていたはずのこの場所は、今はウソのように静寂に包まれていた。
そして、私達は、今2人きりでここにいる。向かい合って立つのが、照れ臭くて、不自然な位置で、相対してる。
「ごめん。」
「えっ?」
「俺、今、何を謝ったんだろうな?自分でもよく分かんねぇ。お前に謝んなきゃなんねぇことが、ありすぎて。」
そう言うと、聡志は1つため息をついた。
「とりあえずは、今乱暴にここまで、お前を引っ張ってきたことと、ずっと連絡くれてたのに、返事しなかったことと、お前に黙って長谷川に会ってたこと。もう3つもある。」
「少なくても3つ目のは、謝ってもらう必要ないよ。何度も言ってるけど、私達、別に付き合ってるわけじゃないんだから。」
ホントはそのことが1番悲しくて、傷ついたくせに、私って自分でも呆れるくらいの意地っ張り・・・。
「でも、一緒に出掛ける約束したのは、由夏との方が先だった。それなのに俺は、お前との約束をないがしろにして、長谷川との約束を優先させた。本当に悪かったと思ってる。だけど・・・俺は自分の気持ちを確かめるには、そうするしかなかったんだ。」
「聡志の気持ち?」
「考えたこともない、まさしく想定外のことが起こっちまったから。」
そう言うと、聡志は私を見た。
今まで、ぶっきらぼうだったことは何度もあるけど、こんな乱暴で強引な聡志は初めて。痛いとかより、とにかく私は戸惑っていた。
「手離したら、逃げるだろ。」
後で、この聡志の言葉と態度を思い出して、まるで駄々っ子みたいだったと、おかしくて仕方なかったんだけど、この時は、もちろんこっちも必死。
「当たり前でしょ。本当に何考えてんのよ、とにかく離しなさいよ。だいたいあんた、何してんの。卒業式のあとは、大切な人と過ごしなって言ったでしょ!」
「だから、こうしてるんだろ!」
聡志がこう叫ぶように言った時、一瞬、時が止まる。思わず、顔を見合わせる私達。
「聡志・・・。」
「もう、ここらへんでいいよ。」
聡志は、やや乱暴に、ようやく私の腕を離した。気が付けば、学校の講堂の横に来ている。さっきまで大勢の人で、にぎわっていたはずのこの場所は、今はウソのように静寂に包まれていた。
そして、私達は、今2人きりでここにいる。向かい合って立つのが、照れ臭くて、不自然な位置で、相対してる。
「ごめん。」
「えっ?」
「俺、今、何を謝ったんだろうな?自分でもよく分かんねぇ。お前に謝んなきゃなんねぇことが、ありすぎて。」
そう言うと、聡志は1つため息をついた。
「とりあえずは、今乱暴にここまで、お前を引っ張ってきたことと、ずっと連絡くれてたのに、返事しなかったことと、お前に黙って長谷川に会ってたこと。もう3つもある。」
「少なくても3つ目のは、謝ってもらう必要ないよ。何度も言ってるけど、私達、別に付き合ってるわけじゃないんだから。」
ホントはそのことが1番悲しくて、傷ついたくせに、私って自分でも呆れるくらいの意地っ張り・・・。
「でも、一緒に出掛ける約束したのは、由夏との方が先だった。それなのに俺は、お前との約束をないがしろにして、長谷川との約束を優先させた。本当に悪かったと思ってる。だけど・・・俺は自分の気持ちを確かめるには、そうするしかなかったんだ。」
「聡志の気持ち?」
「考えたこともない、まさしく想定外のことが起こっちまったから。」
そう言うと、聡志は私を見た。