Smile Again 〜本当の気持ち〜
「あの暮れの連休の時、あなたは一所懸命、私を守ってくれた。今だから言うけど、決して望んでたわけじゃないけど、でもあの時、あなたに全てを捧げることになっても仕方ないと覚悟はしてた。でもあなたは、私の我が儘を聞いてくれた。あなたに勇気がなかったんじゃない、私を本当に大切に思ってくれてるからだって、気付いてた。嬉しかった、そしてあの時、私は、はっきり自分の気持ちに気が付いたの。あなたのことが好きなんだって。」
真っすぐに俺を見て、そう言ってくれる由夏。
「でも、まだ素直になれなくて、グズグズしてるうちに、長谷川さんのことがあって、もうダメだと諦めてた。だからさっき聡志が、本当に大事な人と一緒にいなって強がった私に、だからこうしてるんだって、言ってくれた時、天にも昇る思いだったよ。」
天にも昇るって、ちょっと大袈裟じゃね?照れ臭いよ。
「そして、何より嬉しかったのは、聡志があの約束、覚えててくれたこと。」
「由夏・・・。」
「幼い子供同士の他愛もない約束だったんだから、何の意味もないって思おうとして来たし、何より聡志はとっくに忘れてると思ってた。」
「忘れるわけねぇじゃん。あれ、本当に嬉しかったんだから。さっきも言ったけど、俺、由夏と結婚出来るって、ある時期まで真面目に思ってたもん。」
「なのに、その私を見捨てたんだ。酷くない?」
「いや、それを言われると・・・。」
「あれがなかったら、私達こんな遠回り、しなくて済んだんじゃない?」
ごもっとも。不覚にも、うなだれる俺。
「やっぱり、ちょっと許せないかな。全部、撤回します!じゃ。」
そう言って、由夏が本当に回れ右したから、俺は慌てた。
「お、おい、ちょっと待ってくれよ。」
「引き留めるの?」
「当たり前じゃねぇか、ここまで来て。」
由夏の口調からして、からかわれてるのかな、とは思ったけど、やっぱりや~めたと言われても仕方ないくらい、いろいろと、しでかしてきたという自覚はあるから、俺は必死。
「仕方ないな。じゃ、約束してくれる?」
そう言って、またクルッと俺に振り向いた由夏は
「一生かけて、償ってくれるって。」
ちょっと小首をかしげて、そんなこと言いやがるから、俺のハートは爆発寸前。
「お返事は?」
「はい、約束します。」
完全にペ-ス握られた・・・でもしょうがねぇ。俺はシャッポを脱いだ。
「ありがとう・・・由夏も一生、聡志のこと、大事にするからね。」
その言葉が終わると同時に、由夏が俺の胸にダイビングして来る。
「聡志、大好き。」
「俺もだ。だから、もう絶対離さないからな。そのつもりでいろ。」
「うん。」
遠くて、近くて、愛しかった幼なじみをやっと、この腕の中に閉じ込めることが出来た。もう脱出不可能だからな、覚悟しとけよ。
俺はその細い身体が折れちまうんじゃないかと思うくらい、由夏を力一杯抱きしめた。もう絶対、どこにも行かせたくないから。
真っすぐに俺を見て、そう言ってくれる由夏。
「でも、まだ素直になれなくて、グズグズしてるうちに、長谷川さんのことがあって、もうダメだと諦めてた。だからさっき聡志が、本当に大事な人と一緒にいなって強がった私に、だからこうしてるんだって、言ってくれた時、天にも昇る思いだったよ。」
天にも昇るって、ちょっと大袈裟じゃね?照れ臭いよ。
「そして、何より嬉しかったのは、聡志があの約束、覚えててくれたこと。」
「由夏・・・。」
「幼い子供同士の他愛もない約束だったんだから、何の意味もないって思おうとして来たし、何より聡志はとっくに忘れてると思ってた。」
「忘れるわけねぇじゃん。あれ、本当に嬉しかったんだから。さっきも言ったけど、俺、由夏と結婚出来るって、ある時期まで真面目に思ってたもん。」
「なのに、その私を見捨てたんだ。酷くない?」
「いや、それを言われると・・・。」
「あれがなかったら、私達こんな遠回り、しなくて済んだんじゃない?」
ごもっとも。不覚にも、うなだれる俺。
「やっぱり、ちょっと許せないかな。全部、撤回します!じゃ。」
そう言って、由夏が本当に回れ右したから、俺は慌てた。
「お、おい、ちょっと待ってくれよ。」
「引き留めるの?」
「当たり前じゃねぇか、ここまで来て。」
由夏の口調からして、からかわれてるのかな、とは思ったけど、やっぱりや~めたと言われても仕方ないくらい、いろいろと、しでかしてきたという自覚はあるから、俺は必死。
「仕方ないな。じゃ、約束してくれる?」
そう言って、またクルッと俺に振り向いた由夏は
「一生かけて、償ってくれるって。」
ちょっと小首をかしげて、そんなこと言いやがるから、俺のハートは爆発寸前。
「お返事は?」
「はい、約束します。」
完全にペ-ス握られた・・・でもしょうがねぇ。俺はシャッポを脱いだ。
「ありがとう・・・由夏も一生、聡志のこと、大事にするからね。」
その言葉が終わると同時に、由夏が俺の胸にダイビングして来る。
「聡志、大好き。」
「俺もだ。だから、もう絶対離さないからな。そのつもりでいろ。」
「うん。」
遠くて、近くて、愛しかった幼なじみをやっと、この腕の中に閉じ込めることが出来た。もう脱出不可能だからな、覚悟しとけよ。
俺はその細い身体が折れちまうんじゃないかと思うくらい、由夏を力一杯抱きしめた。もう絶対、どこにも行かせたくないから。