Smile Again 〜本当の気持ち〜
エピロ-グ
季節は巡った。その日は、朝から凍えるような寒さ。だけど私は午前中から張り切って買い物を済ませ、部屋に戻って来た。
だって今日は、あいつ・・・じゃなくて、彼が帰って来るんだもん。そして、初めての2人きりのクリスマスイブ・・・。
大学に入った私は、目標であるデザイナーになるべく、自宅から都内の大学に通って勉強中。一方の聡志は、神奈川の湘南の方にある大学に入って寮生活。高校の時以上に、練習に明け暮れる日々を送っている。
ということで、大学も離れているし、聡志の門限も結構厳しくて、なかなかデートもままならないのは、正直寂しい。
でも、お互い夢に向かって、励まし合って頑張ってる。そうそう、聡志は大学に入って、ピッチャーに復帰したんだ。入学早々、監督に直訴して、驚かれたらしいけど、練習で認められて、ゴーサインが出た。
ということで、今は、なんとピッチャーとキャッチャーの二刀流。秋のリーグ戦から、1年生ながら、試合に出始めてるから、結構有望なのかも。
お昼を食べるのも忘れて、いろいろと準備をしていると、あっという間に夕方に。そろそろかなって思った途端に、インターホンが鳴った。
「は〜い。」
「ただいま。」
帰って来た!私はドアに飛んで行く。
「お帰り、聡志!」
ドアを開けて、入って来た聡志にいきなり飛びつく私に
「バカ、ケーキがグチャグチャになっちゃうだろ。」
と言いながらも、しっかりと抱き止めてくれる聡志。それから、しばらくお互いのぬくもりを確かめ合う。
「疲れたでしょ。中、入んなよ。」
「ああ。」
なんて言ってるけど、実はここ聡志んち。お邪魔してるのは、私の方。塚原のおじさんとおばさんは、なんと恒例だからって(まだ2回目のはずなんだけど)、ウチの両親とまた旅行に行っちゃった。
去年は確かに連休だったけど、今年からは、12月の祝日なくなっちゃったから、こんな時期に休暇取って、お父さんもおじさんも大丈夫なのかな?
それはともかく、せっかく聡志が帰って来るのに、誰もいないので、私が留守番を仰せつかったっていうわけ。
「ケーキ、駅前で買って来たけど、これでよかったか?」
「わぁ、あそこのケーキ美味しいんだよね。聡志、ありがとう。こっちも、もう少しで完成だから。」
「すまねぇな、いつも。今どき、許されねぇんだろうけど、俺、料理なんてしたことねぇから。」
「料理は大好きだから、任せて。やって欲しいことが出来たら言うから、それまで座っててよ。」
「ありがとう。」
そんな会話を交わした後、私はキッチンに引っ込んだ。
だって今日は、あいつ・・・じゃなくて、彼が帰って来るんだもん。そして、初めての2人きりのクリスマスイブ・・・。
大学に入った私は、目標であるデザイナーになるべく、自宅から都内の大学に通って勉強中。一方の聡志は、神奈川の湘南の方にある大学に入って寮生活。高校の時以上に、練習に明け暮れる日々を送っている。
ということで、大学も離れているし、聡志の門限も結構厳しくて、なかなかデートもままならないのは、正直寂しい。
でも、お互い夢に向かって、励まし合って頑張ってる。そうそう、聡志は大学に入って、ピッチャーに復帰したんだ。入学早々、監督に直訴して、驚かれたらしいけど、練習で認められて、ゴーサインが出た。
ということで、今は、なんとピッチャーとキャッチャーの二刀流。秋のリーグ戦から、1年生ながら、試合に出始めてるから、結構有望なのかも。
お昼を食べるのも忘れて、いろいろと準備をしていると、あっという間に夕方に。そろそろかなって思った途端に、インターホンが鳴った。
「は〜い。」
「ただいま。」
帰って来た!私はドアに飛んで行く。
「お帰り、聡志!」
ドアを開けて、入って来た聡志にいきなり飛びつく私に
「バカ、ケーキがグチャグチャになっちゃうだろ。」
と言いながらも、しっかりと抱き止めてくれる聡志。それから、しばらくお互いのぬくもりを確かめ合う。
「疲れたでしょ。中、入んなよ。」
「ああ。」
なんて言ってるけど、実はここ聡志んち。お邪魔してるのは、私の方。塚原のおじさんとおばさんは、なんと恒例だからって(まだ2回目のはずなんだけど)、ウチの両親とまた旅行に行っちゃった。
去年は確かに連休だったけど、今年からは、12月の祝日なくなっちゃったから、こんな時期に休暇取って、お父さんもおじさんも大丈夫なのかな?
それはともかく、せっかく聡志が帰って来るのに、誰もいないので、私が留守番を仰せつかったっていうわけ。
「ケーキ、駅前で買って来たけど、これでよかったか?」
「わぁ、あそこのケーキ美味しいんだよね。聡志、ありがとう。こっちも、もう少しで完成だから。」
「すまねぇな、いつも。今どき、許されねぇんだろうけど、俺、料理なんてしたことねぇから。」
「料理は大好きだから、任せて。やって欲しいことが出来たら言うから、それまで座っててよ。」
「ありがとう。」
そんな会話を交わした後、私はキッチンに引っ込んだ。