Smile Again 〜本当の気持ち〜
「すご~い、沖田くんが投げるんだって。」
「うん・・・。」
クラスメイトである沖田くんの初登板に、興奮気味の悠の横で、しかし私は、かすかにうなずいただけだった。
(聡志・・・。)
夏の予選が始まってから、我が明協野球部は快勝続き。3連覇に向けて死角なしといった雰囲気で、私達は松本先輩達の雄姿を大はしゃぎで眺めていればよかったんだけど、突然の聡志の登場で、私の緊張はいきなりMAXに。
(聡志・・・頑張って。)
「いくら大量リードとは言え、いきなり1年生のバッテリ-って言うのは、相手舐めすぎじゃねぇか?」
周りから不安の声が上がるのも、無理はない。私は心の中で、必死に声援を送る。
その頃、マウンドでは、投球練習を終えた俺達を囲む形で、先輩達が集まっていた。
「いいか、余計なことは考えるな。ストライク先行で行け。」
これは万一に備えて、ファ-ストに残った村井さん。
「バックに俺達がいるんだ、安心して投げろ。」
と言ってくれたのは、松本さん。俺達は、いちいち頷いてたけど、実は、半分上の空。
「さぁ、締まって行こう。」
「おう!」
村井さんの掛け声に応えた内野陣が各ポジションに散る。
「やるっきゃねぇ。俺のミットだけ見て、投げ込んで来い。」
「わかった。」
最後に俺は、そう言ってマウンドを降りたけど、たぶん2人とも、顔は真っ青だったに違いない・・・。
「うん・・・。」
クラスメイトである沖田くんの初登板に、興奮気味の悠の横で、しかし私は、かすかにうなずいただけだった。
(聡志・・・。)
夏の予選が始まってから、我が明協野球部は快勝続き。3連覇に向けて死角なしといった雰囲気で、私達は松本先輩達の雄姿を大はしゃぎで眺めていればよかったんだけど、突然の聡志の登場で、私の緊張はいきなりMAXに。
(聡志・・・頑張って。)
「いくら大量リードとは言え、いきなり1年生のバッテリ-って言うのは、相手舐めすぎじゃねぇか?」
周りから不安の声が上がるのも、無理はない。私は心の中で、必死に声援を送る。
その頃、マウンドでは、投球練習を終えた俺達を囲む形で、先輩達が集まっていた。
「いいか、余計なことは考えるな。ストライク先行で行け。」
これは万一に備えて、ファ-ストに残った村井さん。
「バックに俺達がいるんだ、安心して投げろ。」
と言ってくれたのは、松本さん。俺達は、いちいち頷いてたけど、実は、半分上の空。
「さぁ、締まって行こう。」
「おう!」
村井さんの掛け声に応えた内野陣が各ポジションに散る。
「やるっきゃねぇ。俺のミットだけ見て、投げ込んで来い。」
「わかった。」
最後に俺は、そう言ってマウンドを降りたけど、たぶん2人とも、顔は真っ青だったに違いない・・・。