Smile Again 〜本当の気持ち〜
この日の練習は、昼食休憩をはさんで、夕方まで続くようで、お弁当の準備がなかった私は、残念ながら、1時過ぎにグラウンドを離れた。
それでも、松本先輩の姿を、かなり間近に見られた私は、幸せな気持ちで、帰宅の途に着いた。
翌日、登校した私が、席に着こうとすると
「あのう。」
という声が聞こえて来た。振り返ると1人の女の子が、私に向かって話し掛けてきている。
「はい。」
可愛い子だな、と思いながら返事をした私に、その子は一瞬ためらったように、俯いたけど、すぐに顔を上げて、話し出した。
「間違ってたら、ごめんなさい。昨日、野球部の練習見てませんでしたか?」
「うん、見てました。」
私が、敬語とタメ後の入り混じった妙な返事をすると、その子は嬉しそうに顔をほころばせた。
「やっぱり・・・よかった。人違いじゃなくて。」
「じゃ、あなたも。」
「ええ。なんか、熱心に見てたから。野球好きなのかなって。」
「うん。野球はもちろん好きなんだけど・・・、お目当ての選手がいて。」
照れ臭そうに私が言うと
「あっ、私も同じです。」
と彼女も笑う。
「私達、話が合いそうだね。」
「うん、そうだと嬉しいな。あっ、ごめんなさい。私、水木悠って言います。」
「岩武由夏です、よろしくね、水木さん。」
「こちらこそ、よろしくお願いします。」
これが、水木悠と私の初めての出会い。野球のみならず、とにかくフィ-リングの合った悠と私は、以後高校生活のほとんどで、行動を共にする大親友となる。
「グラウンドを見つめてる由夏を見た時、なんか、クラスにいたような気がして。可愛い子だし、友達になれたら嬉しいなって思ったから、思い切って声掛けてみたんだ。」
なんて、後で言ってくれた悠。ありがとうね!
それでも、松本先輩の姿を、かなり間近に見られた私は、幸せな気持ちで、帰宅の途に着いた。
翌日、登校した私が、席に着こうとすると
「あのう。」
という声が聞こえて来た。振り返ると1人の女の子が、私に向かって話し掛けてきている。
「はい。」
可愛い子だな、と思いながら返事をした私に、その子は一瞬ためらったように、俯いたけど、すぐに顔を上げて、話し出した。
「間違ってたら、ごめんなさい。昨日、野球部の練習見てませんでしたか?」
「うん、見てました。」
私が、敬語とタメ後の入り混じった妙な返事をすると、その子は嬉しそうに顔をほころばせた。
「やっぱり・・・よかった。人違いじゃなくて。」
「じゃ、あなたも。」
「ええ。なんか、熱心に見てたから。野球好きなのかなって。」
「うん。野球はもちろん好きなんだけど・・・、お目当ての選手がいて。」
照れ臭そうに私が言うと
「あっ、私も同じです。」
と彼女も笑う。
「私達、話が合いそうだね。」
「うん、そうだと嬉しいな。あっ、ごめんなさい。私、水木悠って言います。」
「岩武由夏です、よろしくね、水木さん。」
「こちらこそ、よろしくお願いします。」
これが、水木悠と私の初めての出会い。野球のみならず、とにかくフィ-リングの合った悠と私は、以後高校生活のほとんどで、行動を共にする大親友となる。
「グラウンドを見つめてる由夏を見た時、なんか、クラスにいたような気がして。可愛い子だし、友達になれたら嬉しいなって思ったから、思い切って声掛けてみたんだ。」
なんて、後で言ってくれた悠。ありがとうね!