Smile Again 〜本当の気持ち〜
白鳥さんはもう腹を括ってる。しかし俺はあの人を絶対に潰したくない。潰しちゃいけないよ、そのくらい凄いピッチャーなんだ。あの人の本当の凄さを知ってるのは俺と村井さんだけだ。
俺は翌日、意を決して、キャプテンのところに行った。
「もうキャプテンも知ってるんですよね、白鳥さんのこと」
白鳥さんは監督と部活顧問の山上剛造先生以外には何も話してないと言ってた。だけど、みどりさんが知った以上、それが松本さんに伝わらないはずがなかった。あの2人の間で、隠し事なんか、たぶん出来ない。つまり、昨日の試合時点で、キャプテンは知ってたはずだ。
「ああ、みどりから聞いた。白鳥を止めてくれって、泣きながら訴えて来たよ。」
キャプテンの答えは案の定だった。
「俺もみどりさんの意見に賛成です。」
「そうか・・・。」
「キャプテン、お願いです。監督に進言してもらえませんか?白鳥さんを犠牲にして、勝ち進んだとして、そんな勝利に価値があるとは、俺には思えません。」
一晩考えて、俺の気持ちは決まった。俺はまっすぐにキャプテンを見つめた。
「お前の言う通りだと思う。アイツに無理、無茶をさせて、勝ち進むくらいなら、次の試合で敗れたとしても白鳥を投げさせない方がいい。たぶん他の連中だってそう言うだろう。」
「はい。」
「だけどな、塚原。」
ここで、キャプテンは表情を厳しくした。
「白鳥自身が、投げると言い張って聞かない。このまま黙って本人がやりたいようにやらせるのと、例え、どんなに恨まれ、憎まれても、これ以上の無茶を止めさせるのと、どっちが本当の友情なんだろうな?」
「キャプテン・・・。」
「俺には、まだ答えが出ない。」
そう言うとキャプテンは、表情をゆがめた。
俺は翌日、意を決して、キャプテンのところに行った。
「もうキャプテンも知ってるんですよね、白鳥さんのこと」
白鳥さんは監督と部活顧問の山上剛造先生以外には何も話してないと言ってた。だけど、みどりさんが知った以上、それが松本さんに伝わらないはずがなかった。あの2人の間で、隠し事なんか、たぶん出来ない。つまり、昨日の試合時点で、キャプテンは知ってたはずだ。
「ああ、みどりから聞いた。白鳥を止めてくれって、泣きながら訴えて来たよ。」
キャプテンの答えは案の定だった。
「俺もみどりさんの意見に賛成です。」
「そうか・・・。」
「キャプテン、お願いです。監督に進言してもらえませんか?白鳥さんを犠牲にして、勝ち進んだとして、そんな勝利に価値があるとは、俺には思えません。」
一晩考えて、俺の気持ちは決まった。俺はまっすぐにキャプテンを見つめた。
「お前の言う通りだと思う。アイツに無理、無茶をさせて、勝ち進むくらいなら、次の試合で敗れたとしても白鳥を投げさせない方がいい。たぶん他の連中だってそう言うだろう。」
「はい。」
「だけどな、塚原。」
ここで、キャプテンは表情を厳しくした。
「白鳥自身が、投げると言い張って聞かない。このまま黙って本人がやりたいようにやらせるのと、例え、どんなに恨まれ、憎まれても、これ以上の無茶を止めさせるのと、どっちが本当の友情なんだろうな?」
「キャプテン・・・。」
「俺には、まだ答えが出ない。」
そう言うとキャプテンは、表情をゆがめた。