好きです、田畑さん!
も、もしかしてこのままA組とB組の合同バーベキューになるんじゃ……。


そう危機感を抱いてしまい、元彼の方を振り向く!


と、その拍子に数メートル先の彼と目が合ってしまった!




っ!!



やっぱり、智国くんだ…!



智国くんだと認識した途端、“あの時”のことが意識にのぼってきて、スッと智国くんから視線を逸らす。



どうしよう、まさかこんな所で会うなんて……。



思ってもみなかった人物の登場で、あたしはややパニックに陥りかけてしまいそうになる!





そんな時だった。



「たーばたさーん。おーーーい!」


「え!!?…………あ、夜神。な、何?」



夜神の大きな声に呼ばれて、ハッと我にかえる!




そ、そうだった!


隣には問題児夜神が居たんだった!



「さっきからどうしたの〜?何かあった?」


「べ、別に、なにも…。」


「ふーーん。」


智国くんの視線から逃れるように夜神に反応を返す。



早く智国くんが何処かへ行って欲しい。


そう願ってぎゅっと目を閉じたとき、唇に何かが当たった!




!!?



「んぐっ!?ちょっと、夜神!?何するの!?」


弾かれたように目を開けると夜神が一口大のお肉を箸でつまんで、あたしの口に押し当ててきた!


「だぁ〜って、早く食べないと冷めちゃうよ〜?」


「んぐぐっ!?……だ、だからって口に当ててこないでよ!」


「いいじゃん、べつにー。俺が田畑さんに食べさせてあげたいんだから。それとも、箸じゃなくて口移しで食べさせてあげようか?」
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