好きです、田畑さん!
「…………………。」


「なんだよ?反応悪いな。……あ!さてはまさかお前ら、夫婦喧嘩ってやつか!?お前らも好きだよな〜〜。」


「別に。」



夜神が興味なさそうにそう一言こぼすと、突然立ち上がってあたしの方へ歩いて来た!




な、何?!!



ぎゅっとかたく目を瞑って俯いていると……。





「俺、フラれたから。」



「ーーーっ!」



あたしとすれ違いざまにその言葉を残して、彼は教室から出て行ってしまった……。




「はい、席についてー!HR始めます。」


担任の先生が入ってくると、皆んながそれぞれ自分の席に戻る。




……あ!



と、とりあえず、席に……。




我にかえるとあたしも周りにならって自分の席に着座した。




でも、



『フラれたから。』



さっきの夜神の言葉があたしを縛る。


ズキズキと胸が軋むように痛い!



あたしは、夜神を振ったんだろうか……?


でも問題はそれ以前な気がする…。



夜神はあたしのことを本当に好きだったの?



でもあたしには分からなかった。



だって、あんなに簡単に軽い感じで「好き」だなんて言えるの?


あたしには考えられないよ……。




すると。




「なあ、ところで昴ってどこ行ったんだ?」


「さあ?保健室でサボってるんじゃねえの?」


と、隣の席の男子達の会話が聞こえてきた。



「俺知ってる!!確か夜神、B組の女子から呼び出されてるんだよ!」



え?


B組の…?
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