花と雫

***

_____コンコン

「新崎冬華です」

理事長室で上がりかけていた息を整え、ノックする。

「どうぞ」

中から低い理事長の声が聞こえ、ドアノブをひねり中に入る。

「遅い、冬華」

少し、いや。
かなり不機嫌顔の悠真と、その他面々が一斉にこちらに視線を向けたのが分かった。

噂通りの美形集団に気を押されつつ、

「遅れてすみません」
と頭を下げ、悠真の隣に並んだ。

そもそも悠真が行くときに声をかけてくれたらよかったんじゃないの!?そんな風に思えど、それをこの空間で言えるほど強者ではない。

「いや、構わないよ。まずもうわかっていると思うけれど、君たちには生徒会を任せたい。そして今から仕事の説明をしたいという所だ。それでは説明を始めるね」

異論は認めないというように理事長は生徒会の説明をし始めた。
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