花と雫
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「冬華ちゃんおかえりー」
ダンスが終わり、ジュースを飲んでいるとチカがひらひらと手を振りながらやって来た。
「チカもお疲れー。めっちゃダンス申し込まれてたね」
さすが生徒会、いやイケメン集団というべきか。
あの目つきの悪い潤さえも女の子に囲まれていた。
そもそも元がいい、というのも大いにあるが。
「冬華ちゃんだって、奏と踊らされてたやん」
「見てたの?本当、出しに使われただけなんだけどね」
そう言いながら、手元のグラスをぐいっと掲げ、冬華はジュースを飲み干した。
口の中にオレンジの爽やかな甘さが残る。