花と雫
*二輪目
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盗撮かぁ。
ぼんやりと授業を聞きながらそんなことを思う11時前。
こんなことを思う原因となったのはかれこれ数日前にさかのぼる。
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「仕事だ」
パーティーから数日後。
放課後生徒会室でくつろいでいるところ真剣な表情をした奏が入ってきた。
片手には仕事の資料であろう紙が抱えられている。
「もうちょっと暇な時間を過ごせるやろなと思うとったのにえらい早かったな」
珈琲をすすりながら、そういうチカに夏樹が苦笑する。
「まあ、ちょっと前から話は上がってたんだけど、確証がもてたのがおとといくらいだったんだ」
そう言いながら奏から資料を受け取った夏樹が配りだす。
「ありがとう」と一言いい、受け取った資料に目を通す。