花と雫
「それではクラス順に上げさせてもらう。2年1組西条夏樹、副会長」
途端にクラス内がざわッとしだす。
どうやら勘が当たっていたと、隣の悠真を見て冬華は「ほらね」と口を動かした。
「よかったね、生徒会入り」
この時点で悠真の生徒会入りも確定だろうと冬華は厭味ったらしく笑えば
「さぁ、どうだか。言っただろ」
と、悠真はどこか余裕そうな顔をして笑う。
「2年2組神崎 千翔(ちかと)会計。2年3組、結城奏(ゆいき そう)生徒会長。2年4組白河美穂(しらかわみほ)庶務。2年5組金谷 潤会計。2年6組斎藤悠真、書記」
そこで一度、理事長の言葉が止まり、冬華は勝ち誇った顔で悠真に「ばーか」と笑った瞬間、
「2年6組新崎冬華(しんざき とうか)副会長。以上を生徒会メンバーとする」
・・・
その瞬間頭が真っ白になる。
ゆーっくりと隣を見れば、にやにやとうっとうしい顔で
「よろしく、副会長」と笑う悠真と目が合う。
そして、一気に向けられるクラスからの視線も。
「はぁああああああああ!?」
「嘘だろ、トーカが!?」
「あいつに務まるわけねぇだろ」